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「トビタテ!留学JAPAN」に応募すると交渉力が鍛えられそうですよ~

8月末に、日本科学未来館で開催された、THINKERS(シンカーズ)の年に1度のイベント「THINKERS FES」に行ってきました。
THINKERSは、SNSを利用する意味(私の育児方針)で紹介した「学校を超えて学びあえる10代のSNS」です。

会場に、「トビタテ!留学JAPAN」のブースがあったので、話を聞いてみました。
完全に個人的な関心で聞いた内容なのですが、ひょっとしたら他の方の役に立つかも、と思い、記事にすることにします。
「個人的な関心」なので、思いっきり偏っていますし、メモも取っていないので、不正確なところがあると思います。
その点、ご容赦いただければと思います(不正確な個所については、コメント欄その他でご指摘いただけるとありがたいです)。

なお、2016年7月1日から10月24日まで、「トビタテ!留学JAPAN」第6期の募集中です。
ご興味をもった方は、上記サイトへどうぞ。

さて、「個人的な関心」と言いながらも、一応、「トビタテ!留学JAPAN」の大枠を押さえておきましょう。

文部科学省がリードしているにもかかわらず、税金は使われていない
民間企業がお金を出している
生徒・学生は、出してもらったお金を返す必要がない

そんなところでしょうか。

ちょっとわかりにくいのが、「留学」とうたいながら、戻ってくることが条件、というところです。
海外の大学に留学して卒業する、というのではなく、日本の大学に在籍しながら、海外の大学で視野を広げ、可能であればちょこっと単位をもらって、一回り大きくなって帰ってくる――そんなイメージです。
どうしても帰りたくなくなってしまったら……出してもらったお金を返すことになるようです。
首に縄をつけてでも連れて帰る、という“鬼”制度ではないようです(笑)。

それから、高校生もトビタテの対象ですが、大学生と同様に、海外の高校を卒業してそのまま海外の大学に行くことはできません。
いったん日本の高校に戻ってくる必要があります。
高校卒業後、海外の大学に行くのはもちろん自由だし、国内の大学に進学して、大学生として再びトビタテに応募して、海外大学に留学することもできます。

私にとって驚きだったのが、「留学」と言いながら、大学や高校に通わなくてもいいことです。
例えばバレエのコンクールに出る目的でもいいのです。
その場合、コンクールの参加費や渡航費、滞在費などを出してもらえるイメージです。

日本人の参加者の多いローザンヌの国際コンクールで考えると、今年の秋にトビタテに応募し、審査を無事突破したら(結果がわかるのは来年)、コンクールに申し込み、ビデオ審査を通過したら、再来年2月にローザンヌに行ける、といったスケジュール感です。
ローザンヌに出られるのは15歳から18歳なので、もし再来年2月に15歳という条件を満たそうとすれば、(2月の基準日後と)3月(と4月1日)生まれの人しか無理です。

それ以外の誕生日である大多数の子が、16歳で、再来年2月にローザンヌに出るためにはどうしたらよいか。
トビタテでは、高校経由で書類を提出するそうです。
来年4月に高校へ入学してすぐ、会ったばかりの先生に頼んでトビタテの書類を作ってもらい、提出してもらう必要があります。
「あれ? 応募は7月から10月ではないか?」と、鋭い人は思うかもしれませんが、新高1のみ4月に申し込むことができるのだそうです。

とは言え、入学したばかりの1年生からいきなり、「トビタテに応募したいんですけど」と言われて即座に対応できる先生ばかりではありません。
ひょっとしたら、入学したばかりで留学の話だなんて、と気分を害する先生もいるかもしれません。
だから、トビタテの意義を理解していて、そうした事務処理を喜んでやってくれる先生のいる高校に入学することが必要になります。
あるいは、中高一貫校に入っておいて、中3のときから学校と話を進めておくか。
いずれにせよ、中学入学、高校入学の段階で、学校選択を慎重に行っておく必要があるわけです。

なお、ローザンヌ国際コンクールでは、入賞者には、1年間バレエスクールに留学する権利が与えられます。
晴れて入賞した場合、バレエスクール留学後に、元々かよっていた日本の高校に戻ればよいのか、あるいは、海外の大学に行ったきりになった場合のように、出してもらったお金を返すことになるのか、そもそもビデオ審査に通らなかったときはどうなのか、については、聞くのを忘れました。

学校選択の話に戻りますと、交換留学で、例えば高校2年の9月から海外に行き、1年経って戻ってくると、友だちは3年生なのに、自分は2年生のクラス、ということがよくあります。
つまり、下級生の中に入らないといけないわけです。
私が大昔、かよっていた高校にも交換留学の制度があったんですが、それが嫌なために交換留学を選択肢からはずしました。
そんな思い出もありますが、トビタテの場合は、出発時の学年に戻るのかどうかは、高校との交渉次第だそうです。
いやあ、いい時代ですなあ~
そういう点も含めて、どういう高校に入るか(前例はどうか、交渉に応じてくれるかどうか、など)についてはよく考えておかなければいけないと思います。

トビタテは、ボランティア活動目的でもOKです。
例えばマザーテレサの「死を待つ人々の家」のような、宗教的ニュアンスの強い施設が受け入れ先となることにも、特に問題はないようです。
ただ、受け入れ交渉は、自分でしなければなりません。

そんなわけで、トビタテに応募するだけで、交渉力が鍛えられるんじゃないかなあ、と思いました。

これからの世界では、余暇を上手に楽しめる人が勝ち組

これまで、当サイト右側に表示される「私のオススメ」の1番を、『声に出して読みたい日本語』で有名な齋藤孝さんの著書『子どもの集中力を育てる』(文藝春秋)にしていました。
この本をオススメの中でも最も目立つところにもってきたのは、もちろん、古巣から刊行された本だからではありません。
広い意味での身体表現(演劇、舞踊、歌唱、演奏)を学ばせる意味で書いたように、私は、集中力が大事だと思っていて、そして、集中力を鍛えるためには、呼吸や姿勢が大切だからです。

その思いは多くのママ、パパに通じたようで、当サイト経由でこの本を多数買っていただきました。
賛同してもらえたような気がして、とても嬉しかったです。
(アマゾンだと、当サイト経由でどんな物が買われたかがわかるのです。もちろん、どなたが買ったかはわかりません。)

さて、集中力、そして呼吸や姿勢が重要であるという思いは、今でも変わりません。
変わりませんが、もっと読んでいただきたいと感じる本が出てきてしまいました。
その本は、メディアアーティスト、筑波大学助教・落合陽一さんの著書『これからの世界をつくる仲間たちへ』(小学館)。
そこで、差し替えを決断しました!

この本をオススメする理由は、なんと言っても、タイトルにもある「これからの世界」が、クリア過ぎるほどクリアに示されていることです。
それは、「ホワイトカラーが絶滅する世界」(213ページ)であり、「モチベーションを持ってコンピュータをツールとして使う『魔法をかける人』」(40ページ)と「魔法をかけられる人」(同)に二分された世界です。
10年後はわかりませんが、20年後、30年後はこんな感じになっているんでしょうね。

(あ、もし、このいきなりの展開に面食らっている方がいたら、当サイトの

子どもの将来
これからは「高度な事務処理能力」が必要
地元の公立小中で大丈夫
近代の終わり――人間の理性が統計的事実によってその確からしさを検証される時代が来た
ゴリラは人間のライバルになりうるか――国立大学人文社会系の問題について
中学受験は親の受験です

辺りを読んで、キャッチアップしてくださいませ。)

「魔法をかけられる人」は、たとえば工事現場で働きます。
「工事現場の仕事は、少なくとも人間より正確に動くロボットが開発され、ローコストで実用化されるようになるまではなくならないでしょう。しかも……賃金はむしろ上がると思います」(54ページ)。
「現場の人たちはみんなヘッドマウントディスプレイのようなものを装着して、そこに表示されるコンピュータが最適化した工程通りに工事を進めれば、きわめて効率よく正確な作業が可能になるでしょう」(同)
彼らは「コンピュータの下請け」(55ページ)であり、「高度なロボット」(64ページ)なのです。

そうした、人間にコンピュータの代わりをさせようとする分野は「ヒューマン・コンピュテーション」と呼ばれ、今さかんに研究されています。
落合さんは、米国のアマゾンが行っている「メカニカル・ターク(機械仕掛けのトルコ人)」というサービスにも言及しています(同)。
これは、「コンピュータだけでは不可能な仕事を人間に処理させるクラウドソーシングサービス」(56ページ)です。
「たとえば膨大な画像の中から公開できないレベルの猥褻なものを識別して削除するといった作業」(同)を、人間が安い賃金でするわけです。
「この類の仕事をどうエンターテインメントにしていくかが今後の課題となってい」く(57ページ)というくだりは、メディアアーティストである落合さんだから言える説得力を感じました。

本書では、それ以外にも、人間が「人工知能のインターフェイス」(58ページ)として働く場面がいろいろ紹介されています。

そのような「魔法をかけられる人」たちについて、落合さんは、ダンボール製のヘッドマウントディスプレイを頭につけて「コンピュータの作るバーチャルな代替物で人々が幸福感を得て満足するような面は多少なりとも出てくるでしょう」(133ページ)と言います。
そうした「誰かが作った「魔法」の世界を見て」(39ページ)過ごす生き方について、「魔法をかける人」たちの先頭を走っている落合さん――IPA(独立行政法人情報処理推進機構)認定スーパークリエータ(2009年度上期)であり、2015年には、米the WTNが世界最先端の研究者を選ぶ「ワールド・テクノロジー・アワード」(ITハードウェア部門)において、日本からただひとり、最も優秀な研究者として選ばれています――が「悪いとは思いません」(132ページ)と断言し、「コンピュータに「使われることによる幸せ」という概念も存在しうる」(同)と指摘する辺りは、本書の主眼ではないけれども、凄味を感じました。

そうなんです、もちろん本書は「モチベーションを持ってコンピュータをツールとして使う『魔法をかける人』」に語りかける本でして、その内容は当サイトを何倍にもパワーアップしたような内容なので、ぜひご自分で確認していただきたいのですが、私が衝撃を受けたのは、実は「魔法をかけられる」側の描写でした。
たしかに、「魔法をかけられる」人生も、「悪くない」と思います。
だって、楽しくお仕事できるように、そして、お金をかけずに余暇を楽しく過ごせるように、落合さんのような少数精鋭の「魔法使い」たちが知恵を絞ってくれるのです。
悪いわけがありません……というより、かなりいいと思いませんか?

そんなバラ色の未来が待っているのに、なぜ、間違った方向の努力(何がどうしてこれにあたるかについても、本書はくわしく述べています)を強いて、子どもたちを疲れさせる必要があるのでしょうか。
それより、余暇を上手に楽しめる人になっておいたほうがいいと思いませんか、と私は問いかけたいのです。

最後に、落合陽一さんに関するご参考ページを紹介しておきます。
Newspicks 【落合陽一】なぜ、僕は21世紀を「魔法の世紀」と呼ぶのか
ギズモード・ジャパン 潜入、筑波大学デジタルネイチャー研究室! 現代の魔法使い落合陽一さんの授業ってどんなもの?
COZRE(コズレ) 「いま子どもたちに本当に必要な教育」とは

新しい「私のオススメ・その1」を、どうぞよろしくお願いいたします!

プロフィール

渡辺リエラ
1969年東京生まれ。1988年東京大学文科1類入学。1992年東京大学法学部卒業。出版社勤務、専業主婦を経て、現在、別名義にて大学講師などとして活動中。2007年7月第1子「みーちゃん」誕生。
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