2016年09月

カプラ購入の際の注意点

「ハピママ*」というサイトの【おもちゃ】保育・教育・脳科学の専門家が選んだ! アマゾン『知育・学習玩具大賞』受賞アイテムは?によると、アマゾンが「知育・学習玩具ストア」をスタートしたそうです。
国内外から数十万点ものおもちゃを集めているとのこと。
で、スタートを記念して(ということだと思いますが)、保育・教育・脳科学の観点から優れた知育玩具を表彰する『Amazon知育・玩具大賞』を発表しました。
はえある知育玩具部門・大賞に選ばれたのは、『カプラ200』!

カプラ(KAPLA)は、フランス生まれの木の板状のブロックで、一応、うちにもあります(「一応」とした理由は後述します…)。

ブロックと言うと、サイコロのような立方体を思い浮かべる人が多いと思いますが、カプラはそうではなくて、薄っぺらい直方体。
かまぼこの板をスマートにしたような形状です。

あるいは、拍子木。
実際、酉の市に出かけた際、みーちゃんは、熊手を買った時にお店の人がやってくれる三本締め(ちゃちゃちゃん、ちゃちゃちゃん、ちゃちゃちゃんちゃん)が気に入ってしまい、帰宅後、カプラ2本を拍子木に見立てて、三本締めを1人でやっていました。

カプラがいったいなぜこの形状なのかはいまだに納得いってませんが、三井ホームのpapa@homeサイト「子どもにかこつけて、イイモノ買ってみた」第5回 魔法の板「カプラ」のいろんな作品を見ていると、たしかにこれは、立方体の積み木では作れなさそうだなあ、と思います。

そのページの最後のほうで、三井ホームの「2×4工法」を、カプラで作っていまして、それがまさに象徴だと感じるのですが、カプラって、普通のブロックより建築っぽいです。
実際、「KAPLAアートブック」という絵本のような体裁の作品集がありまして、その上級編を見ると、建物の作品ばかりです。
知的要素、美的要素、ともに、普通のブロックより強いという印象です。

という次第で、カプラは超オススメなのですが、くれぐれも買う場所には気をつけてください。
カプラの模造品があるのです。
なぜ断言できるかと言うと、うちのカプラが模造品だからです……(涙)。

(以下、KAPLAブロックの商標についてのページに、
「ご購入の際は、「正規販売品」であることをお確かめの上、お買い求めください。」
とあることを踏まえて、注意喚起になればと考え、公開します。
もし問題がありましたら、ご指摘ください。)

さて、私も、おかしいな、とは思っていたのです。
必ず箱に入っているという説明冊子が入っていないし、木箱にはロゴが書かれていないし。
保育園でやっている「カプラのおじさん」のイベントは、カプラのサイトには出ていないし。
でも(数年前、まだみーちゃんが保育園児だった頃)、保育園の先生にお願いして、昔から保育園に来ている「カプラのおじさん」から買ったので、偽物とは想像すらしませんでした。

あとからわかった話ですが、そのおじさんは、以前はカプラ(本社か日本の代理店かはよくわかりません)と契約関係にあったそうですが、既に契約は終了しているそうです。
それにもかかわらず、カプラを持って保育園を回り、先生たちが興味を示したところで、
「もっと安いのがありますよ」
と、「模造品」を出すのだそうです。
すると、保育園の財政も厳しいですからね、先生たちは喜んで安いほうを購入する、というわけです。

本物と模造品、どこが違うかというと、まず、値段。
模造品のほうが安いです(しかし、あっさり捨てて正規のカプラを買うほどは安くない)。
次に、微妙にサイズが違うので、さきほど言及した「KAPLAアートブック」に載っている作品を同じように作れない可能性があります。
素材も違い、模造品は、松ヤニによって粘り気が出てくるそうです。
つまり、触り心地が違う。
さらに個人的事情になりますが、私は大学生に知的財産権について教える仕事もしているので、そういう立場にありながら模造品を買ってしまった、というのが、本当にショックでした。

「ネットはウソや偽物ばかり、信頼できるのはリアルな場」みたいなことがいまだに言われますが、少なくともこの件に関しては、180度反対でした。

という次第で、声を大にして言いたい。
カプラは、アマゾンの「知育・学習玩具ストア」をはじめとする正規の窓口から購入しましょう!

なお、「ハピママ*」の上記ページで紹介されている「STOCS (ストックス) 」については、
プレゼントのおすすめ STOCS(ストックス)で紹介していますので、よろしければご覧ください。

座・高円寺の『ピノッキオ』を観てきました

ご招待をいただき、座・高円寺の『ピノッキオ』を観てきました。
広告ではありませんが、自腹を切っていないので、無意識のうちに評価が甘くなっている可能性があります(人間ですから…)。
その点、ご理解いただいたうえで、以下、お読みください。
なお、正確を期すと、ご招待をいただいたのは私の分だけで、みーちゃんの分はもともとご招待、というか無料です。
「劇場へいこう!」という子ども向けシリーズの公演であるため、中学生以下は全員ご招待、なのです。
ありがたいですね~

さて、『ピノッキオ』は、ディズニー映画にもなった、あの有名な木の人形のお話が原作。
脚本・演出は、イタリアの演出家、テレーサ・ルドヴィコという人です。
昨年までは、この時期、同じ演出家による『旅とあいつとお姫さま』が、毎年上演されていました。
『旅とあいつとお姫さま』については、『旅とあいつとお姫さま』と「エマオ」と「いじめ対策」で触れましたが、「かぐや姫」と、「トゥーランドット」と、ヨハネの首を抱くサロメと、カラヴァッジョやレンブラントの「エマオの晩餐」で有名な、エマオへ向かう弟子たちとともに旅をしたイエスの話、などを思い出すようなお芝居です。
魔界や死者の世界といった、目に見えない、ちょっとダークな世界が、当たり前のことのように出てきます。
だから、子ども向けの枠ではあるけれど、どちらかと言うと、大人が楽しめる作品だと感じました。
あるいは、大人になりかけている子どもたち、学年で言えば、中学生や小学高学年くらい。

それに対して、今回の『ピノッキオ』は、子ども向けの枠にぴったりのお芝居でした。
みーちゃんも、大いに楽しんでいました。
小学低学年の子も楽しめると思います。

だからと言って、大人が我慢して観るタイプのお芝居だ、ということはありません。
大人にも十分、楽しめる作品です。
とにかく、センスがいいんですよ。
洗練されている、というか、かっこいい、というか。

わかりやすいのは衣裳でしょうか。
基本的に、ちょっと昔のヨーロッパの服装なんですが、どこか無国籍な、無機質なところがあって、「アジア人がバタ臭い恰好をしている」感がまったくありません。
キッチュな衣裳もありますが、スパイスとして効いていて、かえって全体のセンスの良さが印象付けられます。

美術や音楽も、そう。
チャイコフスキーのバレエ音楽「くるみ割り人形」の中のこの曲をこういうふうに使うか、という驚きもありました。
あと、振付とまでは言えない、お芝居の中のちょっとした動きも、とっても素敵でした。

そんな感じでして、ひとことで言うと、大人の寓話、ということになるのかな。

逆に言うと、世俗にどっぷり浸かっている大人には楽しめないかもしれません。
だって、コオロギや動物たちはしゃべるわ、死者も出てきてしゃべるわ、そもそも、あらすじはと言えば、あやつり人形が勝手に動き回り、最後は人間になる、という話ですから。
「ナンセンスだ」「バカバカしい」と感じる大人がいてもおかしくない、と思います。

私が面白いなあと思ったことは2つあります。

まず、私は欧米の話は、ほぼ聖書のリライトや再解釈だと考えているのですが、『ピノッキオ』は、有名な放蕩息子のたとえ話に通じると気付きました。
いわゆるピノキオの話は知っていたつもりでしたが、

ピノッキオが、ジェペットじいさんのことを何度も「お父さん」と呼びかけていること、
ピノッキオは、お父さんが大好きなのに、何度も誘惑に負けてお父さんとの約束を破ってしまう、ダメダメな設定であること、
たまたま数日前に、久しぶりに行った教会で、神父様がお説教の中で放蕩息子の話をしたこと、

などから、はじめて気が付いたのです。
そうやってピノッキオと放蕩息子を重ねると、ピノッキオは、(父である神さまを裏切ってばかりいる)私たち人間なわけですね!

もう1点はそこからつながるのですが、ラストでピノッキオ(=私たち人間)が、現代の服装で、人間になって踊る場面において、ロボットが進化し、自動化が進む今だからこそ、の人間の肉体の価値、人間の命の価値を、痛切に感じました。
辻田暁さんの踊り、素晴らしかったです。

「面白そうだなあ~」と思ってくださった方がいたら、今年はもう少しで千秋楽ですが、来年以降も再演してくれると思うので、ぜひ観に行ってください!

プロフィール

渡辺リエラ
1969年東京生まれ。1988年東京大学文科1類入学。1992年東京大学法学部卒業。出版社勤務、専業主婦を経て、現在、別名義にて大学講師などとして活動中。2007年7月第1子「みーちゃん」誕生。
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