2008年11月

妊婦の食事とは?(25週1日)

【追記】
お時間のない方は、ぜひ妊婦の食事(31週1日)その1妊婦の食事(31週1日)その2をご覧ください。
(それらのエントリがむしろ本論で、本エントリはいわば導入編なんです。よろしくお願いします!)
Google先生におかれましても、「妊婦の食事(31週1日)その1」や「妊婦の食事(31週1日)その2」のほうをお勧めしてくださるよう、よろしくお願いいたしますw
それでは、導入編をどうぞ!

 前日、助産院で、
「体重増えすぎだね~」
「おなかが冷たい」
と言われ、ショックを受けたかあさま(助産院で初健診(25週0日)を見てください)。

 でも、落ち込んでいたのは1晩だけ。
 翌日には、
〈だったら、からだを冷やさず太らない、妊婦のからだにとってカンペキな食事をしてやろうじゃないの!〉
と一念発起します。
 我ながら、立ち直りが早いと思います、はい。
 というか、負けず嫌いなんだよね、自分でも呆れるくらい。

 さて、早速、情報収集です。
 ネットで概略をつかんだあと、本を探しに行きます。
 でも、経緯からして、お金を出して買うのは、ちょっと悔しい。
 というわけで、近所の図書館へ向かいました。
 借りた本は、
『母から娘へ伝える昭和の食卓』(松原惇子著、リヨン社)
『はじめてのマクロビオティック』(長澤池早子監修、成美堂出版)

 『母から娘へ伝える昭和の食卓』は、写真がきれいです。
 著者のお母さんがほんとに料理を作っています。
 器は、ほとんどが松原家で実際に使われているもの。
 5枚並べると昔の日本地図になる魚皿とか、とっても素敵です。
〈理想的な食事って、こんな感じ〉
というイメージトレーニングには最適です。
 ただ、砂糖、みりんをたっぷり使っているので、かあさまが求めている「からだを冷やさず太らない、妊婦のからだにとってカンペキな食事」とは、ずれていました。

 その点では、『はじめてのマクロビオティック』のほうが参考になりました。
 マクロビオティックとは、「精白せずに栄養が丸ごととれる玄米・雑穀を中心に、丸ごとの旬の野菜、海藻、豆をたっぷり食べる体が喜ぶ食事法」
なんだそうです。
 マクロビって言葉、耳にはしていたんだけど、正確な意味を初めて知りました。
 この本によると、玄米、大豆、ごまなど、良質な植物性たんぱく質をたくさんとり、肉や魚、乳製品の動物性たんぱく質を控えるのがマクロビの原則なんだとか。
 要するに、昔ながらの日本食が基本なわけです。

 ただ、
〈肉とか魚を食べなくても、ほんとに大丈夫なの?〉
とか、
〈牛乳を飲まなかったら、カルシウム不足になっちゃう!〉
と不安に思われる方もいるでしょうね。
 なんでも、玄米には良質のたんぱく質や各種ビタミンが含まれているので、脂質の多い肉類にたんぱく源を頼らなくてもいいのだそうです。
 それから、マクロビオティックで常用するごま、大豆、海藻類などがカルシウムを含んでいるので、乳製品をとらなくても、カルシウム不足にはならないんだそうです。
 細かいことを言うと、リン摂取量がカルシウム摂取量より多いとカルシウムの吸収が妨げられるけれども、加工品や添加物などをとらないマクロビオティックでは、その心配がいらないんだとか。
 また、現代食のたんぱく質過剰摂取はカルシウムの排泄を促しますが、たんぱく質を過剰に摂取することのないマクロビは、この点についても問題がないので、乳製品をとらなくても、カルシウム不足にはならない、ということらしい。
 要は、マクロビの“つまみ食い”はダメ、ということ。
〈お肉は控えるけど、お米はやっぱり白くないと〉
とか、
〈牛乳は我慢できるけど、添加物たっぷりのジャンクフードはやめられないワ〉
みたいに、ルールを部分的に守るのでは、かえってからだに悪いかもしれなくて、ルールを全部まるごと守らないと意味がない、かもしれないのです。

 なるべく避けたほうがいいとされる食品もあります。
 一言で言うと、日本では(基本的に)採れないもの。
 たとえば、はちみつ、南国の果物、コーヒー。
 そして、日本人がかつては食べていなかったもの。
 たとえば、肉、動物性脂肪、乳製品、極端に辛いスパイスやハーブ。
 化学的に加工されたもの。
 たとえば、精製砂糖、チョコレート、化学調味料。
 その背後には、「身土不二」という考え方があります。
 身土不二とは、身体(身)と環境(土)はバラバラではない(不二)、ということ。
 要は、国産品で旬のものを食べていれば、自然に反することはない、ということですかね。
 その延長線上だと思いますが、無農薬有機栽培のものが勧められています。
 農薬や化学肥料は身体に悪影響を及ぼすだけでなく、土地や水や空気といった地球環境を広く汚染する原因だから、なんだそうです。

 面白いと思ったのは、一物全体、という考え方。
 ひとつのものを丸ごと食べるということです。
 だから、お米は、精白していない玄米。
 野菜も皮をむかず、根も捨てず。
 ゆでこぼしたり、アクを抜いたりもしない。
 徹底してますねえ~。

 あと、勉強になったのは、甘味料についての考え方。
 マクロビでは、みりんや玄米水飴のような、多糖類の穀物から作った甘みを選ぶべき、とされています。
 多糖類とは、ブドウ糖などの単糖類がたくさんつながったもので、消化・吸収がゆっくりとしているので、からだにやさしいんだそうです。
 ほぉ~。
 反対に、精製された上白糖は、ブドウ糖と果糖が2つつながっただけの二糖類なので、吸収が速く、血糖値の上昇が気になるんだとか。

助産院で初健診(25週0日)

 ついにこの日がやってきました。助産院での初健診。
 助産所見学(8週2日)以来ですから、4か月ぶりでしょうか。
 見学のときは入院室で話を聞きましたが、この日はいよいよ診察室へ。

 期待に満ち満ちて足を踏み入れると、いろんな荷物が所狭しと並んでいます。
 ん?
「どこでもいいよ~」
という声に、我に返り、とりあえず、奥へ進みます。
 薄汚れたヨガマットのようなものがあったので、そこに腰を下ろしました。
 さらに奥には、簡易ベッドのようなものが。
 荷物が並んでいるあたりをよく観察すると、板の上に荷物が並んでいます。
 どうやら、下に水中出産用のプールがあるようです。
 やや雑然としていて、落ち着きません。
〈こんなところで内診とかもするのかなあ〉
 ちょっと不安になりました。

「はい、これ書いてね~」
 問診票を渡され、記入。
 書き終わって、問診表を渡すと、ペラペラと紙をめくり、
「体重増えすぎだね~」〈え? あんた、誰?〉
 目の前にいるのは、20代半ばくらいの女性です。
 さっきから、
「どこでもいいよ~」
とか、
「はい、これ書いてね~」
とか、この人、なんかなれなれしいなあ、と不快に思っていたら、どうも助産師みたいです。
 しかも、この人が問診をするみたい。
〈院長先生じゃないの?〉
〈やだ!〉
と思いましたが、まだ何をされたわけでもありません。
〈もう、いい年の大人なんだから、落ち着いて〉
と自分に言いきかせ、ぐっと我慢します。

 で、体重の話です。
「間食してる?」
 まったくしていないわけではないので、
「はい」
と答えます。
「ポテトチップスを食べてる?」
 食べたことはあるので、
「はい」
と答えます。
「パンは食べてる?」
 パンは好きでよく食べているので、
「はい」
と答えます。

 おなかを見せるように言われました。
 触って、
おなかが冷たい。胃が冷えてるのが気になるなあ」
〈まさか! あれだけ冷え対策していたのに……〉
 ショックでした。
〈あなたの手が冷たいんじゃないの?〉
と毒づきたくなりましたが、そうではなさそうです。
 だって、あとで院長先生もいるときに、パンの話になって、
「くるみとライ麦のパンが好きなんです」
と言ったら、院長先生が、
「くるみはアブラよ~。それにパンには砂糖がいっぱい入っているの。
 それから、イースト(イーストフードのことだと思われますby渡辺リエラ)は体を冷やすのよ。
 食べるなら、砂糖の入っていない、天然酵母の全粒粉のパンね」

〈そろそろ食事制限(助産所見学(8週2日)その2を見てください)をきっちり守ったほうがいいかなあ~〉
なんて、のんきに考えていたかあさまです。
 今ごろになって、そんなこと言われても、困ります。
〈4か月もほったらかしにしておいて、それはないでしょ〉
というのが、そのときの正直な気持ちでした。

 それから、問診をした若い助産師。
 もう1年以上前のことですから、細かいやりとりは忘れちゃいましたけど、無神経な人だな、と思いました。
 だって、外出中の院長先生に、電話で私の状態を報告しているとき、
「~神経質になってるみたいで~」
と、平気で口にしたんです。
 本人の目の前で、そんなこと言うか?
 本当に神経質な人だったら、逆上するんじゃないの?

 あと、かあさまが、
「昨日ジンジャエールを飲みました」
と言ったら、毎日ジンジャエールを飲んでいると勘違いしていたので、早とちりする人なんだな、とも思いました。

 期待が大きかっただけに失望も大きく、よどんだ気分で家路につきました。

プロフィール

渡辺リエラ
1969年東京生まれ。1988年東京大学文科1類入学。1992年東京大学法学部卒業。出版社勤務、専業主婦を経て、現在、別名義にて大学講師などとして活動中。2007年7月第1子「みーちゃん」誕生。
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