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私の舌癒着症の手術 経過報告

生後91日 舌癒着って知ってる?で初めて「舌癒着症」について知ったという方も多いと思います。
そこで、時系列的にはヘンですが、約2年前に(みーちゃんが手術を受けてから3年後に)私自身が舌癒着症の手術を受けた時のレポートをお送りします。
大人目線の描写を読んでもらったほうが、どんな手術か伝わると思うからです(大人の手術と子どもの手術は同じではありませんけれども)。

なお、同じ報告書を山西クリニックにも差し上げています。
ひょっとしたらクリニック経由で同じものを読んでおられる方もいらっしゃるかも。
ご了承くださいませ。

【手術】
麻酔の注射は先生の言われた通り痛かったが、歯を抜く時より痛くなかった気がする。
術中、先生から、人為的に付けた傷があると指摘された。生まれた時に筋を切ったのではないか、だから優秀なんだ、と言われました(笑)。生まれたのは東京都目黒区の国立第二病院(現・国立病院機構東京医療センター)、昭和44年7月です。

【手術当日】
直後は、唾液がだらだら。
鼻から喉が一直線になったのがわかる。憧れていた深呼吸もできた。
麻酔が切れても、あまり痛みを感じない。風邪気味で感覚が鈍っているのか、生理の重い日だったので、そちらに神経が行っているのか。処方された座薬は使わなかった。
ゼリー飲料でエネルギー補給を試みたが、うまく吸えない。容器を揉み上げ、ゼリーを押し出して、そっと口に含ませる感じ。結局スポーツドリンクで生き延びた。
術前と顔が違う。横に広がった感じだ。当然、鼻の穴も。かばみたいだと思った。鼻の下が腫れているからだろう。
のど風邪を引いたかのように、のどが痛い。

【術後1日目】
前夜は相変わらずイビキをかいていた模様。鼻水が出ているせいかもしれない。
鼻の下、小鼻の脇あたりが腫れているので、ファンデーションは省略し、ポイントメイクだけで出かける。
クリニックでリハビリのしかたを教えてもらう。要は、舌を動かすのだ。血が多少にじんでもよい、と言われ驚いた。のどが痛いと言ったら、先生が、のどの位置が変わったことによる筋肉痛みたいなもの、とおっしゃった。
リハビリももちろんやるつもりだが、話すのがなによりのリハビリになるかな、と考え、美容院で一生懸命しゃべってみる。が、サ行とタ行がうまく言えない。英語だとcとtがアヤシイ。まるで舌足らずの人みたいだ。美容師さん(数年来の付き合いで、本音を言ってくれるタイプの人)によると、「いつもと話し方は違うが、気になるレベルではない」とのこと。
夜、子どもが残したバナナにガブッと噛み付いてみた。噛み切ることはできたが、そのあとの咀嚼ができない。うまく舌先を使ってバナナの切れっ端を臼歯の間に置き、噛み潰して、のどの奥に落として飲み込んで、という当たり前の作業ができないのだ。苦労しながらバナナをさらに小さくして、無理矢理飲み込んだ。その後、柔らかくなるまで放置したお茶漬けと、ヨーグルトドリンクを摂取した。
前歯の感触も変だ。舌よりも上唇の傷のほうが程度として大きい気がする。ようやく、口の中の大変化に気付いた。
この日、仕事は休んだ。1時間ほどメールとネットチェックした。

【術後2日目】
朝。普通のお茶漬け。
化粧の時、鼻の下、小鼻の脇あたりに触れると、かなりソフトにさわったつもりだったが出血したようで、血の味がした(夜のクレンジングの時も)。
普通に外で仕事した。顔や話し方の変化が気になるので、マスクをした。「風邪気味で」と言い訳できるのが、ちょうどよかった。
鼻水が出るのだが、鼻水の出方、色が違う。手術前は、鼻の途中で引っかかって詰まり、耳鼻科に行って、ヘドロのような汚い色の鼻水を取ってもらっていた。それが、鼻をかむと、まっすぐに出てくるようになった。詰まっても点鼻薬で解決できるレベル。だから、鼻水の色も透明でサラサラなのが嬉しい。
昼。仕事先の人に「胃腸の調子が悪くて」と言い訳して、スープが売りの店でスープごはん。
夜。スープごはん。
ダイエットになっているかと思い、期待して体重計に乗ってみたが、体重は減っていなかった。

【術後3日目】
朝。玄米フレークを食べたら、フレークが頬に刺さるようで、痛かった。
昼。イタリアン。何が食べられるかわからないので、割高だが、2種類のパスタのセットにした。サラダのうち、小さめにちぎられたレタスは食べられた。ラザニアの、トマトソースの酸味が、頬にしみて、辛かった。トマトクリームソースのパスタは大丈夫だった。
夜。生のトマトを食べられた。

【術後4日目】
上唇と歯ぐきの間に食べた物が溜まるのが不快だが、かなり普通に食べられるようになった。
夜。実験の意味の含めて、日本酒1合。

【術後5日目】
昨夜のお酒の影響なし。

【術後6日目】
昼。肉豆腐定食。術後初めての薄切り肉。モモとかではなく、バラだったからか、難なく食べられた。
夜。キッシュのパイ生地部分をうまく咀嚼できなくて、ナイフで小さく切って食べた。
体重1キロ減。

【術後7日目】
クレンジングと化粧の時、鼻の下、小鼻の脇あたりの出血はなくなったが、まだ腫れはある。
この1週間を振り返って、歯列矯正をしていた時の痛み、違和感に似ていると思った。ただ、話しにくさは歯列矯正以上。頑張って話していると、口の辺りが筋肉痛のようになる。けっこう疲れる。
夜。気は進まないが、子どもの希望でマクドナルドへ(子どもの歯のチェックのため定期的に通っている歯科の1階が、マックなのです)。えびフィレオ、フライドポテト、ジンジャエール、大丈夫だった。というか、ファーストフードって柔らかいんだなあ、と実感。これなら手術の翌日にも食べられそうだ。

【術後8日目】
クリニック受診、経過は順調とのことだった。
昼。偏愛する油そばを食べた。ラー油を気持ち控えめにしたけど、満足。

【術後1か月】
そろそろ違和感なく話せるようになった。
ただ、クリニックへ行こうとしたこの日、あまりのだるさに寝込んでしまう。腎臓の痛みに気付き、慌てて泌尿器科へ。思ったとおり、腎盂炎と診断された。
ハードな日常生活に加え、子どもの運動会や七五三、バレエの発表会と、イベントが続き、そこへ術後のリハビリ、気疲れが重なり、疲労が溜まってしまったのだと思う。
これから手術を受ける方には、スケジュールの楽な時期を選んで受けることをお勧めしたい。とはいえ、物事には“勢い”も必要なわけで、難しいところだが。
驚いたのは、自分の回復の速さ。5年ほど前に初めて腎盂炎になった時は、2週間ベッドから起き上がれなかった。それが、今回は、診断から3日目に「病気が抜けた」という実感があった。仕事は1週間休んだが、復帰時点で完全に調子は戻っていた。
自分でも信じられなかった。初めての時は、夜型の不健康な生活を送っていて、今は小さい子どもがいることもあって、朝型の健康的な生活を送っている。だが、それだけでは、この回復の速さを説明しきれないのではないか。手術を受けたからだと確信した。
後日、先生も手術の影響だろうとおっしゃった。

【術後1か月半】
話しにくさはもう感じない。顔面の腫れもいつしか消えた。すっかり元通りだ。
ただ、まだ少し上の前歯に食べ物が引っかかったり、口をプクっとふくらますと上唇の傷がなんとなくわかったりする。
今この時点で、手術を受けて良かったかどうかを述べると、間違いなく良かったと思う。
現実的な話をすれば、鼻水が出やすくなったので、耳鼻科に行く回数が劇的に減るだろう。それによって節約できる金額は、手術費用を上回るはずだ
プラスして、深呼吸の気持よさを実感できるようになったこと、イビキもかなり改善したこと、腎盂炎からの回復の速さが示す体の中の変化

以上、ご報告まで。手術に関心を持っている方のお役に立てれば幸いです。
最後になりましたが、山西先生、ありがとうございました。

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プロフィール

渡辺リエラ
1969年東京生まれ。1988年東京大学文科1類入学。1992年東京大学法学部卒業。出版社勤務、専業主婦を経て、現在、別名義にて大学講師などとして活動中。2007年7月第1子「みーちゃん」誕生。
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