この日、超音波検査で胎児心拍が確認できました。
これにより、流産の可能性はググッと減ります。
〈高齢出産だし、健康体でもないし、何があってもおかしくない〉
と覚悟していた分、ほっとしました。
この先、何があるか、わかりませんけどね(実際、いろいろあった)。
それにしても、病院の健診って、こんなもんなんでしょうか?
この日は2時間くらい待って、診療時間は正味5分、という感じ。
お医者さんは忙しそうで、こちらも、
〈質問するなら、最低限のことを早口で尋ねなくては〉
とプレッシャーを感じてしまうほど。
初回の健診時は、助産師さんのカウンセリングタイムがあって、
「やっぱり、早く寝ないといけませんよねぇ」
「羊水検査をしても、すべての障害の有無がわかるわけじゃないんですよねぇ」
と、ひとりごとのような、世間話のような、とりとめのない話を、
「うん、うん。そうねぇ」
と、ニコニコしながら聞いてもらうだけで、けっこう安心できたんですが、この日は、それもなし。
なんだか、ひとり荒波の中にほうり出されたような、心細い気分でした。