2014年03月

『算数おもしろ大事典』か『親子で学ぶ数学図鑑』か

たびたびオススメしている『入学準備 陰山メソッド 小学校でつまずかない「もじ」と「かず」家庭ワーク』は、「読み」「書き」「計算」「聞く・話す」の4つに分けて、計31のポイントを指摘しています。

「計算」は「20まで数えられるようにし、たし算ひき算の意味を日常生活の中で覚えさせる」
計算に関してのオススメは、『算数おもしろ大事典』かなあ。

「多面的に評価」って何?の終わりのほうで、具体的に親は何をすればいいのか、の1つとして、「学校の勉強をきちんとするように応援すること(主に算数・数学、理科、社会)」を挙げました。
そのうちの「算数」についてのオススメ本でもあります。

この本はたしか、子育て誌の記事を書いたとき、取材先の先生が勧めていたので、購入しました。
九九一覧表
こんな感じでカラフルなので、眺めているだけでも楽しめると思います。
そうやっているうちに自然に数字と仲良くなれたら、いいですよね。

もちろん、小学校低学年にはまだ難しい項目もあります。
たとえば、第3章の「音楽と算数」(248ページ)。
「音階には算数がいっぱいつまっている」例として、弦の長さを半分にすると1オクターブ高い音になることや、弦の長さを2/3にすると5度音が高くなること(ド→ソ)が書かれています。
でも、これって、岩波新書のロングセラー、芥川也寸志著『音楽の基礎』にも書いてある内容なんですよ(75ページ)。

つまり、『算数おもしろ大事典』は正統派かつ本格的だ、ということ。
「大事典」というくらいで分量もありますから、小学校を卒業するまで、6年かかって1冊を読破するイメージでしょうね。
値段も、そのくらい長期間にわたって読んでほしいお値段ですしw

そのほかのオススメとしては、『親子で学ぶ数学図鑑:基礎からわかるビジュアルガイド』もあります。

こちらは、科学との付き合い方(理科についてのオススメ本)でオススメした『親子で学ぶ科学図鑑――基礎からわかるビジュアルガイド』の姉妹本。
姉妹本だけあって、ヴィジュアルの美しさ、価格の安さもオススメポイントです。
ただ、翻訳時に多少は手当てをしているようですが、基本的に“グローバルスタンダード”な記述になっている模様。
つまり、かけ算の順序についての備忘録というかお願いで触れた、「かけ算の式の順序」についての考え方が、通っている小学校で教わる内容と食い違う可能性があるのです。
また、「つるかめ算」や「植木算」みたいな項目もなかった気がします。
なので、
「まずは学校での点数が大切よ」
「とにかく中学受験を突破しなければ!」
というご家庭にはオススメしにくいです。
逆に、
「子どもには“世界標準”な算数を学ばせたいわ」
「うちでは、つるかめ算を飛ばして連立方程式を教えるつもりです」
といったご家庭には超オススメです。

で、どっちのスタンスで行こうか、お悩み中の方がいたら、ぜひ読んでほしい記事があります。
現代ビジネスの昨年の記事〈対談〉田村耕太郎 × 村上憲郎 グローバルの「中枢」に行くために、日本人には何が必要なのかです。
米Google・副社長兼日本法人社長だった村上氏は『村上式シンプル英語勉強法―使える英語を、本気で身につける』などの著者としても有名な方。

村上氏のお嬢さんは、アメリカのボーディング・スクールを経てハーバード大学へ進まれたそうですよ。
そんな村上氏は、「日本では、高校までの教育にあまりにも無駄が多い」と指摘しています。
氏によると、アメリカの数学教育の重鎮と議論したとき、その「重鎮」氏は、アメリカの理科系の教育目標の一つは、量子力学を若い頭脳に教えることだ、と明言したそうです。
そのため、アメリカの高校の数学の授業では、なるべく早く量子力学にたどり着くように、教えた内容を理解しているかどうかをクイズで確認して、どんどん先に進んでいくらしい。
「重鎮」氏は、「数学では、四則演算といったシンプルなコンセプトだけを使った複雑怪奇な問題はいくらでも作れる。でも、そんな問題を勉強させるのは時間の無駄にしかならない」とも言ったそうですが、この言葉、つるかめ算などにも当てはまるような気がしませんか?
ここでうなずいた人は、「つるかめ算を飛ばして連立方程式」コースのほうが向いているのではないでしょうか?

【追記】2014.7.4
『親子で学ぶ算数図鑑』→『親子で学ぶ数学図鑑』
タイトルと本文を修正しました。
今頃になって気付きました(汗)。

ある保育園の謝恩会の記録

これは、ある保育園の卒園児と保護者が担任の先生への感謝の気持ちから開いた謝恩会の、司会者用原稿です。
コンセプトは、
1 出し物は練習が大変だからやらず、むしろシンプルに、感謝を伝えることに徹する。
2 卒園児たちに、人前で話す練習をしてもらう。
という2点です。

13時30分
曲に合わせて、H先生と卒園児入場。

司会「昨年10月におこなわれた運動会で保護者有志による応援団が踊った懐かしの曲「○○」のリズムに合わせて踊りながら、H先生と卒園児が入場してきました。
では、卒園児は、お父さんお母さんのところに行きましょう。
H先生のお席はテーブルすべてにご用意させていただいておりますので、どこかお好きなところに座っていただいて、順に各テーブルをまわっていただけたらと思います。
それではこれより、平成25年度○○区立○○保育園卒園児謝恩会をとり行ないます。
本日は僭越ながら、○○が司会進行役を務めさせていただきます。不慣れな点も多々あるかと思いますが、ご指導いただいたH先生への感謝の気持ちを胸に、子どもたちの旅立ちを盛り上げていきたいと思いますので、皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
早速ではありますが、子どもたちがお腹をすかせていると思いますので、いきなり乾杯の音頭をお願いします。Sくん。
皆様、お飲み物の準備をお願いいたします。」

Sくん(壇上で)「いっしょに『かんぱい』っていいたいひとは、まえにきてください」

司会「お手元にお飲み物はありますでしょうか。はい、それではSくん、お願いします」
Sくんと有志(壇上で)「かんぱい! いただきます!」
司会「Sくん、みんな、どうもありがとう。
それでは、子どもたちはお弁当をいただきましょう。飲み物は○○があります。
大人の方は、洋食ブッフェをお楽しみください。飲み物は○○となっております。」

14時頃
司会「お弁当を食べ終わった子どもは、あちらで静かに遊んでもいいです。
Sくんみたいにお話ししたい人は、前に出てきてください」

有志、壇上で1人ずつ話す。

14時30分頃
箱を持って、幹事Oさん、ステージ横にスタンバイ。
司会「それでは、ここでサプライズ企画としまして、クイズコーナーへ行きたいと思います。
実は、各家庭で事前にH先生への質問を考えてきまして、それを書いた紙がこの箱の中に入っています。
箱から先生ご自身に選んでいただいて、答えていただこうという趣向です。
質問の内容ですが、コンセプトは”卒園する今だから明かせる真実を問う!”。
ただ、まだ31日までは子どもたちは保育園にいるわけですし、弟や妹もいるわけですので、『ちょっと答えられないわ』という質問の場合は、ニッコリと、ばってんマークを作っていただければと思います。
では、先生、まず1つ目の質問を選んでください。」

先生に質問を読んでもらう。
そのまま回答も。

司会「それでは、時間の関係で、質問はここまでとさせていただきます。
先生、赤裸々なご回答、誠にありがとうございました。」

14時40分頃
司会「それでは、次は卒園児1人ずつに「H先生へのひとこと」をステージの上で発表してもらいましょう。
順番はどうしましょうか。今ここで並んでもらおうか?」

「終わった人は席に戻りましょう。」
(1人1分見当)

15時10分頃
司会「それでは、本日のメインイベントです。これまでお世話になったH先生へのお礼の気持ちをこめて、記念品を差し上げたいと思います。
記念品として、花束とサイン帳を用意いたしました。
サイン帳には、さきほど受付にてインスタントカメラで撮影した卒園児19名の写真が入っています。
肝心のメッセージカードはと言いますと……実はこのステージの後ろのホワイトボードを飾っていたのがそれだったのです。
お気付きの方はいらっしゃいますか? ああ、みなさん気付いていたんですね。
では、1枚1枚はずして、サイン帳に綴じ込んでいきましょう。Oくんのお母さん、よろしくお願いします。」

「はい、サイン帳が完成しました。それでは記念品贈呈の前に、保護者を代表してKくんのお父さんからひとことご挨拶を申し上げます。」

「はい、それでは、卒園児は前に出てきてください。横1列に並びましょう。
H先生、申し訳ありませんが、こちらのステージまでお越しいただけますでしょうか。
それでは、記念品の贈呈です。」
「みなさま、感謝の拍手をお願いします。」

「それではH先生からご挨拶をいただきましょう。卒園児はそのままで先生のお話を聞きましょう。」

「先生、温かい励ましのお言葉をどうもありがとうございました。
それでは、卒園児が、H先生へのお礼の気持ちと○○組の仲間とのさまざまな思い出を胸に、昨年12月発表会でうたった○○をうたいます。」

「卒園児は席に戻りましょう。
名残りはつきませんが、時間になりましたのでこのあたりでお開きとさせて頂きたいと存じます。
まず、H先生が退場されます。先生はこれから勤務に戻られるとのことで、本日はお忙しい中をお越し頂きまして有難うございました。
曲は、嵐がうたう2004年アテネオリンピックの中継番組のイメージソングで、昨年の運動会において、○○組が○○で退場したときにかかっていた曲でもある「Hero」です。
それでは皆様、H先生をお礼の拍手とともにお見送りしましょう。
Sくんのお父さん、曲をよろしくお願いします。」

H先生退場。

司会「では、ごちそうさまをしましょう。言いたい人はステージまで来てください」

卒園児有志「ごちそうさまでした」
司会「それでは本当にこれでお開きとなります。拙い進行でしたが、みなさまのご協力によりなんとか大役を果たすことができました。ありがとうございました。
みなさま、お忘れ物のないようにお気をつけてお帰りください。」

プロフィール

渡辺リエラ
1969年東京生まれ。1988年東京大学文科1類入学。1992年東京大学法学部卒業。出版社勤務、専業主婦を経て、現在、別名義にて大学講師などとして活動中。2007年7月第1子「みーちゃん」誕生。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
生後106日以降のママ日記は有料とさせていただいております。有料とする理由含め詳細は「当サイトについて」をご覧ください。
取材(「取材してほしい」「取材したい」の両方)、お子さまの教育についての相談(実費申し受けます)などもお気軽にどうぞ。「お問い合わせ」からご連絡をお願いします。

月別アーカイブ
タグ

最近のコメント
最近のトラックバック
私のオススメ・その1
私のオススメ・その2
私のオススメ・その3
私のオススメ・その4
私のオススメ・その5
私のオススメ・その6
私のオススメ・その7
私のオススメ・その8
私のオススメ・その9
私のオススメ・その10
人気の投稿