プレママ日記

鼻の目覚め(5週5日)

 唐突ですが、私、鼻が悪いんです。
 アレルギー性鼻炎っていうんでしょうか。
 子どものころから、鼻が詰まったり、ゆるんだり。
 春は目もかゆくなるので、花粉症もあるんだと思います。

 そのせいでしょうか、匂いに鈍感なんです。
 悪い臭いに鈍感なのは都合がよいですが、なんといっても悔しいのは、良い匂いをかげないこと。
 夫は、
〈前世は犬だったんじゃない?〉
と、イヤミを言いたくなるほど鼻が利くんですが、彼に、
「あ、梅の香り……。そうか、君にはわからないよね」
と言われたときの、みじめな気持ちといったら、ありません。

 その鼻が変わりました!
 匂いに敏感になったんです。
 最初に気づいたのは、ごはんの炊きあがる匂い

 よく、つわりの例として、ごはんの炊きあがる匂いで気持ち悪くなる、と聞きますが、私の場合、気分が悪くなることはありませんでした。
 ただ、
〈ごはんが炊きあがるときって、こんな匂いがするんだあ〉
という発見と感動あるのみ。

 もちろん、気持ちが悪くなる匂いもありました。
 例えば、微妙かつ繊細な、かつおだしの匂い
 そのせいで、お煮しめが食べられなくなりました。
 肉じゃがとか、もう少し濃い味付けなら大丈夫なんですが。

 それにしても、ごはんの炊きあがる匂いでは気持ち悪くならないのに、かつおだしの匂いだと気持ち悪くなるって、どーいうことなんでしょうか。
 どっちも和食の定番の匂いだし、強い匂いじゃないところも似ているのに……。

 そのほか、吐き気をもよおした臭いは、こんな感じです。
排気ガス
台所用合成洗剤
洗濯用合成洗剤

 駅前が谷のような地形になっているためか、いつも排気ガスの臭いがこもっていて、出かけるときはマスクが必需品でした。
 台所用合成洗剤に関しては、○ョイがダメ。ヤシノミ洗剤の臭いは気になりませんでした。対策としては、基本的に、重曹の1%溶液かヤシノミ洗剤で洗い、油ギトギトのものは○ョイで夫に洗ってもらいました。ありがとよ。
 洗濯用合成洗剤では、○ールドがダメ。アタックは大丈夫。夫は○ールドがお気に入りなので、夫の服やタオルは自分で洗濯してもらいました(これは良い習慣!なので、続行中)。さらに、一番つわりのきつい時期は、○ールドをやめて、アタックを使ってもらいました。なお、私が洗濯するときは重曹を使いました。

 こんな感じで、けっこう苦労していました(私が、というより夫が、かもしれないけれど)。
 ところが、14週くらいからだったでしょうか、次第に匂いや臭いをあまり感じなくなり、23週の現在、すっかり元の鈍感な鼻に戻っています。
 まったく、不思議です。

 それで、思い出したのが、映画『レナードの朝』(1990、アメリカ)。
 実話をもとにした作品で、ロバート・デ・ニーロ、ロビン・ウィリアムズというビッグスターの演技も見ごたえがあります。
 ストーリーは、精神病院に赴任した医師セイヤーが、30年もの間、病気で意識はあっても話すことも身動きもできないレナードに新薬を投与。彼を奇跡的に目覚めさせるのだが……というもので、結末のせつなさ、やりきれなさは、いまだに忘れることができません。
 原題は『awakenings』。
 “awakening”とは、目覚め、という意味です。

 規模はささやかだけど、私の鼻も目覚めたのだ、と感じました。
 というか、見方をかえると、そんなささやかな目覚めが日々、たぶん何百万人、何千万人の妊婦さんのなかで起こっているわけです。
 それって、『レナードの朝』に匹敵する奇跡なんじゃないでしょうか?

冷え対策(5週3日)

 寝込んで、
〈からだが妊婦のからだに生まれ変わった〉
という感覚を味わったものの、じゃあ、何をすればいいのか、というと、見当もつきませんでした。

 マタニティウェアを着る?
 おなかはまだほとんど出ていないので、ピンときません。

 食べ物や食べ方を変える?
 まだつわりらしき症状はないし、もともと妊娠しやすいからだになるため食べ物に気をつかっていたので、新しくはじめる必要があるのは、水銀対策くらいかなあ。

※水銀対策
魚介類は、食物連鎖の過程で、自然界に存在する水銀を体内に蓄積するため、なかには水銀濃度が高いものがあります。そのため、胎児に影響を与えないよう、妊婦は水銀濃度が高い魚介類を食べ過ぎないように注意する必要があるとされています。
厚生労働省が作成した「これからママになるあなたへ お魚について知っておいてほしいこと」というパンフレットがあります。

 妊婦向けサイトを見てまわってわかったのは、妊婦はからだを冷やしてはいけない、ということ。
 冷え対策なら、任せてください。
 妊娠する前から、冷えは切実な問題でした。
 20代のころは冷えなんて感じませんでしたから、やっぱりトシのせいなんでしょうね。

 どのくらい冷えに悩んでいたかというと――

 職場へは、ひざ掛け持参。
 冬場は、さらにレッグウォーマー着用。

 真夏も素足をさらさず、
 冬は自宅で常時、指先をカットした古い手袋をする。

 そんな生活でしたから、冷え対策のツボは心得ています。
 からだを温めるのに効果的なのは、首と手首と足首を温めること。
 プラス、大事なおなかを冷やさない。

 というわけで、早速、ネットでお買い物です。
 シルクの腹巻を2枚、アームウォーマーを2組、レッグウォーマーを1組、買い足しました。
 腹巻は、妊婦用のものでなくてもかまいませんが、きつい場合もあるので、サイズをよくたしかめたほうがよいと思います。
 アームウォーマーは、二の腕から手の甲をおおう物。
 私は寝るときに愛用しています。
 寝相が悪いせいか、パジャマの袖がすぐまくれあがってしまうので……トホホ。
 レッグウォーマーは寝るときだけでなく、昼間も必需品です。

 妊娠がわかり次第、速やかに冷え対策を講じるあたり、高齢出産のメリットと言えますね、と言いながらも、なんか、負け惜しみを言っているような気もします。
 ま、いいか。

プロフィール

渡辺リエラ
1969年東京生まれ。1988年東京大学文科1類入学。1992年東京大学法学部卒業。出版社勤務、専業主婦を経て、現在、別名義にて大学講師などとして活動中。2007年7月第1子「みーちゃん」誕生。
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