テレビで子育て――総論・英語・国語では、英語に関して、えいごであそぼ プレキソ英語を紹介し、「その次は……お任せします!」としていましたが、今年に入ってから、「その次」としてぜひ観ていただきたい番組を発見しました。
それは、Eテレ「エイエイGO!」です。
2月に偶然見つけて、録画してみーちゃんに観せたら、「おもしろい!」と言って、繰り返し観ました。
「プレキソ英語」を「たいくつ」と言って観なくなっていたので、とても助かりました。
「プレキソ英語」はオールイングリッシュなので、完璧主義の傾向のあるみーちゃんは消化不良を起こしているんだろう、と思います。
私も子どもの頃、親が観せたがった「セサミストリート」(NHK教育テレビ。当時は二ヶ国語放送ではなく、英語のみでした)を観るとフラストレーションが溜まってイヤだったので、その気持ちはなんとなくわかります。
当時の私の気持ちを思い出して表現するならば、画面の中は楽しそうなのに、そこに入れない疎外感、となりましょうか。
英語が嫌いなわけではなく、むしろ英語を学びたい、それなのに……という感覚でした。
「エイエイGO!」の話に戻ると、この4月から「新たな出演者や演出を加え、第2シーズン突入!」ということです。
第1回の録画をまだ観ていないのですが、とても楽しみです。
ただ、実は「エイエイGO!」は中学英語の番組なんです。
「中学英語のツボをしっかりおさえます」というコンセプトの番組であり、中学で学ぶべき内容てんこ盛り、というわけではないので、消化不良にはなりにくいと思いますが、それでも、
「中学レベルの英語を小学生にやらせて大丈夫なのか?」
と心配する方がきっといると思います。
でも、大丈夫なんです。
小学校の英語教育をやるべきか、どうやるべきかでも紹介しましたが、大分県大分市で、英語をツールにして表現力を身につける教室を運営している株式会社Dirigo代表取締役・廣津留真理さん(ハーバード大学生・廣津留すみれさんのお母様でもあります)は、こう書いています。
「やめましょう、中学英語。3年間、何もしないことと同じですから。「中学英語」なるものは、12~15歳の年齢のこどもが習うにはあまりにも簡単すぎてどうにもならないのです。英語経験ゼロの小学生が週1回60分のクラスに参加するだけで1年で終了、しかもお釣がくる程度です」(Dirigoサイト小学英語?まさか「中学英語準備コース」を取っていないですよね?より)
要するに、レベル的に、中学英語は小学生に(さらに言えば幼児にも)消化可能ですし、むしろレベル的に合っていると言えるのではないか、ということです。
だって、「私はリンゴが好きです」とか「あなたは象を見たことがありますか?」とか、そういうレベルなんですよ、中学英語は。
日本語(母国語)であれば、幼児の会話レベルと言っていいんじゃないでしょうか。
それを、外国語だからと言って、思春期まっただ中のデリケートな中学生にゼロから学ばせるとは、ちょっと無神経じゃないか、とすら思っています。
というのも、小学校の英語教育をやるべきか、どうやるべきかでも書いたように、私は日本人の英語教育において最も重要なのは「羞恥心の克服」だと考えていて、それゆえに、羞恥心が出てくる前の小学校低学年くらいの時期から英語教育をはじめるべきだと考えています。
そういう目からすると、自意識過剰で羞恥心の固まりのような中学生に対して、幼児レベルの発言をさせたり、口を大きく開けて、発したことのない音を出すように要求したり、飛び跳ねているか、ふざけているとしか思えないリズムやイントネーションで話すように強要したりするなんて、狂気の沙汰なわけです。
「そうは言っても、文法は難しいから……」
とおっしゃる方がいるかもしれませんが、番組は「「語順」と「発音」の2本柱のカリキュラム」を採用しており、あんまり理屈っぽくないです。
卒業後は一生使う機会のなさそうな、難解な文法用語は出てきませんし、番組の進め方としても、文法を無理やり頭に叩き込んでいるような印象はありません。
予定されている放送時間は、日曜日の午後6:30~6:50。
再放送は、翌週月曜日の午前5:30~5:50と、翌週土曜日の午前11:00~11:20です。
第1回の放送は終わっていますが、再放送2回めは16日午前11:00からなので、まだ間に合いますよ!
昨年度のみーちゃんのように、途中回から観ても、満足感を味わえると思います!