プレママ日記

みかんを食べてみる(7週3日)

 つわりの一番困るところ、それは、人それぞれだということです。
 つわりが重い人から、そもそもつわりがない人まで。
 臨月まで症状の続く人から、あっという間に終わる人まで。
 気分が悪くなる匂いや食べ物も、十人十色。
 だから、いろいろ試してみるしかないわけで。

 とは言っても、ある程度の傾向はあるはず。
 そう考えて、つわりのサイトなどをのぞいておりました。

 すると、
「何も食べたくなかったけど、みかんなら食べられました」
という声がけっこうあります。
 早速試してみました。

「ペッ!」
 ダメでした。
 口に含んだ瞬間、吐き出してしまいました。
 まるで、味や匂いが脳に届く前に、私の中の何物かが拒絶したかのような、反応の速さ。
 万事がスローな私のこと。
〈今の動きは、いったいなんだ???〉
 自分でもびっくりです。

腹が減る(7週0日)

 この日はおなかがすいて、すいて、たまりませんでした。
 食事が終わって30分もたたないのに、キューっとおなかが減ってきて、食べることしか考えられなくなります。
 で、結局5回も食事をしてしまいました。

 翌日以降しばらく、その状態が続いたので、
〈そうかあ、私は“食べづわり”なんだあ〉
と思っていたのです。

 でもね、よく考えてみると、“食べづわり”とは、おなかが減ると吐き気が起こるため、常時なにか食べる物を口に入れていたくなる症状のことです。
 思い出してみると、私、おなかが減って吐きたくなったこと、一度もなかったんです。
 満腹のときに比べると、ちょっとムカムカ感が増していたような気もしますが、基本的には、やたらとおなかがすく、というだけ。

〈これって、単なる食べすぎだったの?〉
〈暴食の言い訳に“食べづわり”を使っていただけだったのかも〉
 体重が増えすぎて食事制限に苦しんでいる27週の現在、そう思わずにいられません。

 ただ、妊娠によって突然、お酒もタバコもダメな生活に投げ込まれたストレスを、食べることで解消していた気もするんですよね。
 だとすると、ある程度はしかたないのかなあ、とは思います。

プロフィール

渡辺リエラ
1969年東京生まれ。1988年東京大学文科1類入学。1992年東京大学法学部卒業。出版社勤務、専業主婦を経て、現在、別名義にて大学講師などとして活動中。2007年7月第1子「みーちゃん」誕生。
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