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鉛筆・クレヨン・万年筆は絶対、三角軸がいいです

当サイトでたびたびオススメしている『入学準備 陰山メソッド 小学校でつまずかない「もじ」と「かず」家庭ワーク』は、入学準備を「読み」「書き」「計算」「聞く・話す」の4つに分けて、計31のポイントを指摘しています。

「書き」は「自分の名前をひらがなで書けて、鉛筆の使い方になれるようにしておく」
前半のひらがなについては武田双雲『しょぼん ひらがな』の凄さを見ていただくとして、このエントリでは後半の鉛筆の話をします。

結論から言うと、幼児から小学生低学年くらいまでの鉛筆は、丸や六角形ではなく、三角形の軸の物がいいです
なんでかと言うと、子どもにとって使いやすいから。
使いやすいとは具体的に、書きやすいこと、削りやすいこと。
「書きやすい」のは、三角軸は安定感があり、適度に力が入るから。
鉛筆に限らず、筆記具は親指、人差し指、中指の3本の指で握るものですが、3面のそれぞれを1本ずつで支えれば、自然に安定感が生まれ、適度に力が入るものなのです。
そしてそれは、正しい持ち方でもあります。
ですから日頃、いろんな局面における正しい振る舞いを教えるのに四苦八苦している親の立場から言えば、1面に親指を当て、次の面に人差し指を添え、その次の面を中指で支える、というふうに教えればいいので、圧倒的にラクです。

一方、削りやすいのは、滑りにくいから。
子どもが携帯用の鉛筆削りに鉛筆を差し込んで回して削っているところを想像してほしいのですが、丸い鉛筆では滑ってしまって、うまく削れない子が多いんじゃないでしょうか。
あと、丸軸だと、机の上でコロコロと転がりやすいのも、マイナスですね。

最近の「かきかた」鉛筆は、三角軸の物が増えていますが、それには以上のようなきちんとした理由があるのです。
ですが、当サイトではさらに一歩進んで、三角軸の万年筆をオススメします。
それは、万年筆は、正しく持たないと書けない筆記具だから。
正しく持たないとインクが出ないんですよ、万年筆というヤツは。
なんでもスイスでは、地域で多少の違いはあるものの、基本的に小学2年生から8年生まで、万年筆しか使わせないのだそうです。
宿題にも万年筆を使うそうですよ。
それはもちろん、筆記具の正しい持ち方を教えるため。
ポイントは、筆記角度
ペン先の刻印を上向きにして、筆記角度(紙と万年筆の軸がなす角度)を45°くらいにして、力を抜いて持った万年筆を、紙の上を滑らせるように動かすと、毛細管現象によって、力を入れなくてもインクが出てくるのです。
そうやって、45°の筆記角度に慣れると、鉛筆でもどんな筆記具でも、きちんと握れるようになる、というわけ。

以上は、以前、別名義で書いたこちらの記事こちらの記事の取材時に、スイスを代表する文具メーカーであるカランダッシュの方から伺った話。

カランダッシュと聞くと、高級筆記具や高級ライターの会社と思う方が多いかもしれませんね。
しかし、実は本国スイスでは、鉛筆や消しゴムをはじめ、あらゆる学童用品を国中の学校に納入している、ある意味でとっても親しみやすい会社なんです。
それを考えると当然なんですが、カランダッシュは本国やドイツでは、三角軸の子ども用の万年筆を販売しています。
それがまた、かわいいポップなデザインなんだな。
かの地へ出張する機会があれば、子どもへのお土産にしてほしいくらいです。
そのかわいさは、こんな鉛筆削りにちょっと出ているかも。

カランダッシュ日本総代理店(高級筆記具以外)のホルバイン社サイトに出ている三角形消しゴムもかわいいですね。
なお、カランダッシュは色鉛筆でも有名です。
ご存じですか、世界ではじめて水溶性色鉛筆(水で濡らすと、水彩画のような表現ができる色鉛筆)を作ったのは、カランダッシュなんですよ。
こんな40色セットをもらったら、描くことの好きな子は大喜びだろうし、描くのが好きじゃない子も気分が上がりそう……。

万年筆に戻りますと、日本で入手しやすい三角軸の子ども用の万年筆は、ドイツの筆記具メーカー・ペリカンのPelikano juniorです。

三角軸の鉛筆は国内メーカー含め、いろいろ出ていますが、オススメはドイツの文具メーカー・ステッドラーのノリス・エルゴソフトかな。

「ソフト表面加工」という滑り止めの加工がされているからか、持った感触がいいです。
普通の太さの物(硬度はHBのみ)と太い物(硬度は2Bのみ、画像はこちら)があります。

普通の太さで、硬度2BやBの物がほしい場合は、同じくステッドラーのマルス・エルゴソフトを選ぶといいと思います。

色鉛筆も、普通の太さと太いのがあります(画像は普通のほう)。
水溶性の色鉛筆もありますよ。

クレヨンも三角軸がありますよ。

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プロフィール

渡辺リエラ
1969年東京生まれ。1988年東京大学文科1類入学。1992年東京大学法学部卒業。出版社勤務、専業主婦を経て、現在、別名義にて大学講師などとして活動中。2007年7月第1子「みーちゃん」誕生。
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生後106日以降のママ日記は有料とさせていただいております。有料とする理由含め詳細は「当サイトについて」をご覧ください。
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