ブログ

子ども関連ニュースやブログエントリの感想や子ども周辺お役立ち情報、子ども関連活動の報告など、いろいろです

経済産業省の「未来の教室」イベント懇親会の終了時間について

7月26日に経済産業省で行われた「未来の教室」プラットフォーム キックオフイベントに行ってきました。
教育界のセーフティネットを目指す、学校を超えて学び合える10代のためのSNSTHINKERSの運営者、つまり一般社団法人THINKERS NEOの理事として参加したわけですが、ネタ的にふさわしい場所はTHINKERSのサイトより、やっぱりここかな、と。

というのもですね、イベントの終了時間が19時30分と書かれているのに、なんと、意見交換、マッチングのための懇親会が20時スタートなんですよ。
それがわかったのは、イベント会場で資料を見たとき。
今、上記ページを見たら、「イベント終了後、懇親会を」と書いてあるので、見落とさなければ予想がついたとも言えるし、こういうイベントのタイムスケジュールはいつもこうだからと、みんなはわかっているのかもしれないけれど、ちょっと考えてみてくださいよ。

懇親会が1時間としても、終わったら21時。
帰宅したら22時近く。
小学生くらいまでの子どもがいる人は、迎えや夕飯の手配、子どもへの指示(「お風呂入って、先に寝ておいてね」とか)をしておきたい感じですよね。
これが19時30分懇親会スタートであれば、20時30分に終わって、21時過ぎに帰宅できるので、例えば、食事の支度だけしておいて、「お風呂に入って、お母さん帰るの、ちょっと待っててね」でいいな、となるわけですよ。
たった30分の終了時間の違いすら重要。

なのに、懇親会の終了時間が予め告知されていないんです。
終了時間がわからなかったら、子どものシッターを手配することもできません。
資料の中には「女性復職支援事業」なんて文字も踊っているというのに、そういうことを考える人は誰もいないんだな、と思いました。
会場で傍聴する人たちも、9割くらいは男性でしたし、率直に言って、あまり多様性は感じませんでした(そういう趣旨のイベントだったんだとは思いますが)。
教育産業室長の浅野さんはお話が上手だったし、「教育イノベーション」をやり遂げる熱意も感じましたが、「ここがスタート地点だったら、たしかに、こりゃ大変だな」とも思いました。

まあ、ウチは子どもが「STEAM」好きで「不登校」で「性の不一致」問題を抱えている(かもしれない)という三重苦、否、「未来の教室」のトレンドてんこ盛りな人なので、良くも悪くも選択の余地はありません。
世の中がどう変わろうと、変わらなかろうと、ひたすらに個を追求し、淡々とTHINKERSを続けていくんだろうなあ、と思いながら、懇親会に出ずに、理科実験教室まで子どもを迎えに行きましたよ。

【関連エントリ】
私がTHINKERSを譲り受けた理由

TBS「好きか嫌いか言う時間」に出演しました

2017年2月27日放映、TBS系列「好きか嫌いか言う時間」に、別名義(本名)で出演しました。
当事者ゲストとして「中卒ママ」と「高学歴ママ」それぞれ約10名が呼ばれ、子育てについて激論を交わす、という趣向の「討論バラエティ」です。
番組は、とても勢いがあって面白く、1つの完成された作品でしたが、それはそれとして、事前取材から収録、放映を通して自分が考えたことを記録しておこうと思います。

まず、番組のメインテーマ「学歴」について。
当サイトで私は、「学歴はどうでもいい」というニュアンスのことをよく書いていますし、実際、子どもにもそう言っています。
基本的にはそうなのですが、今回、収録前にあれこれ考えていて、「やはり学歴にも一定の意味があるのかもしれない」と思いました。

番組の中で、中卒ママさんの
「私は秘書やトラック運転手などたくさんの仕事をしてきた」
という話に対して、私が、
「秘書はAIに取って代わられるし、トラック運転手の仕事も自動運転車が普及したら、なくなる」
と反論して、ブラックマヨネーズの吉田さんに突っ込まれる、というくだりがありました。

実際の番組では別の話に進んでいきましたが、こういうやりとりについて私が想定していた、中卒ママからの再反論は、
「大卒の仕事のほうが、なくなるのは速い。だから、(借金=貸与型奨学金を利用してまで)大学に行く必要はない」
というもの。

これへの反論を、今回考えていて、
「大卒と中卒で(どちらにもできる)仕事の奪い合いになったとき、どっちが選ばれるだろうか? やっぱり大卒じゃないですか?」
というのを思いつきました。
他の条件がまったく同じであれば、一度でも努力したことのある人、向上心のある人、という意味合いにおいて、大卒が選ばれるケースが多いのではないか、という気がしたのです。
もちろん、中卒の人は努力していないとか、向上心がないとは、これっぽっちも思っていませんが、履歴書くらいしか判断材料がない場合には、そういうふうに見られやすいのかもしれないな、ということです。

ただ、これへの反論は簡単で、例えば、
「中卒は、早く社会に出て、クリエイティビティやコミュニケーションスキル、手元の技術を磨いてきた。知識を詰め込んできただけの大卒は、中卒には勝てない」
みたいな感じになります。
大卒、旗色悪いですね。

次に、番組の中で「好きか嫌いか」を問われたテーマの1つに、
「勉強は、学校ではなくて塾でするもの」
という考え方がありました。
私は「好き」の札を上げましたが(塾に限らず、家で勉強してもいいとは思っています)、高学歴ママの中でも「嫌い」の札のほうが多く、「じゃあ、学校では何をするの?」という流れで、
「学校は理不尽を学ぶ場所」
「自分が温室育ちで苦労したから、子どもは、早い時点で理不尽について学ばせるために、あえて公立小学校に入れた」
という私の考えが紹介されました。
私がよく使う言い回しだと、「学校は集団生活を学ぶための訓練の場」ということになります。
実際、みーちゃんは家に帰ってくると、「学校でいじめられた」とか「仲間はずれにされた」とか「みんな、言うことを聞いてくれない」などと話してくれます。
それを真剣な顔で聞きながら、私は、心の中で、
「おう、おう。期待通り、集団生活を学んでいるじゃないか」
と、ほくそ笑んでいるわけですね。

その後、番組では、「学校でアタマジラミをうつされて、転校することにした」という話になります。
これは実話です。
転校にはほかに3つくらい理由があるのですが、アタマジラミもたしかに理由の1つですから。

これについては、番組の中でもツイッターでも批判されたところで、批判は甘んじて受けます。
ただ、1つこのシラミ事件を通して私が学んだことは、
「世の中には、子どもの頭にシラミがいるとわかったときに、『とんでもない、早く駆除しなければ』と考える人と、そうではない人がいる」
ということです。

私は前者なわけですが、前者と後者の違いは、学歴によるとは思いません(番組では、学歴との関連を匂わせているように見えると思いますが)。
毎日シャンプーしていてもシラミはうつるので、清潔かどうかとも関係ないです。
「衛生観念」とは少し関係があるような気もしますが、例えば、ハエが周りをブンブンと飛んでいて、しばしば食べ物と一緒にハエを食べてしまうような地域は、日本の都市部に比べたら「衛生観念」は劣っているのかもしれません。
でも、その地域では、そんなの気にしてたら生きていけないでしょう。
その意味で、「早く駆除しよう」と考えるかどうかは、「衛生観念」とは少し関係があるけれど、少しずれるような気がします。

あまり具体的には言えませんが、その子どもが属する共同体内の文化の違いから、「早く駆除」することの優先度が決まるのかな、と考えています。
という次第で、番組では、中卒ママからシラミをうつされたようなことを言っていますが、言いたかったのは、私やみーちゃんが属する共同体とは違う文化をもつ共同体の人からうつされた、ということでした(そんなの、テレビでは伝わりませんよね)。
さらに言うと、(個別のケースではなく、あくまでも一般論で)この問題は子どもへの無関心(ネグレクト)や子どもの貧困問題ともつながるのかな、という気がしていますが、私の力不足もあり、番組の中ではそこまで話をふくらませることができませんでした。
この辺りは、引き続き考えていきたいです。

プロフィール

渡辺リエラ
1969年東京生まれ。1988年東京大学文科1類入学。1992年東京大学法学部卒業。出版社勤務、専業主婦を経て、現在、別名義にて大学講師などとして活動中。2007年7月第1子「みーちゃん」誕生。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
生後106日以降のママ日記は有料とさせていただいております。有料とする理由含め詳細は「当サイトについて」をご覧ください。
取材(「取材してほしい」「取材したい」の両方)、お子さまの教育についての相談(実費申し受けます)などもお気軽にどうぞ。「お問い合わせ」からご連絡をお願いします。

月別アーカイブ
タグ

最近のコメント
最近のトラックバック
私のオススメ・その1
私のオススメ・その2
私のオススメ・その3
私のオススメ・その4
私のオススメ・その5
私のオススメ・その6
私のオススメ・その7
私のオススメ・その8
私のオススメ・その9
私のオススメ・その10
人気の投稿