東大法卒41歳ママ日記 - 幼児教室や塾に通わなくても、お金をかけなくても、子どものためにやってあげられることは、きっとあるはず。 東京大学法学部を卒業して19年、その間に見たこと聞いたこと考えたことを総動員して取り組む、初めての育児の記録です。

twitter上の投稿のおまとめサービスtogetterで話題になっていた中卒アイドル西田藍の教育費についてのつぶやきと反響を読んで、胸が苦しくなりました。
ベネッセ教育総合研究所による、月収と大学授業料を比べたグラフなど、データも挙げられていますので、詳しくは上記まとめをぜひ読んでいただきたいのですが、そのポイントは、日本の教育制度が、格差社会の上のほうにいる人に有利なように作り変えられつつある、ということ。
そう書くと、
「貧乏家庭の出だって、頑張れば、公立から塾なしで東大に行き、奨学金だってもらえるさ」
という声がどこからか聞こえてきそうですが、もちろんそういう素晴らしい方の存在を否定するつもりはありません。
そうではなくて、制度として、どっち方向に動いているか、という話をしたいのです。

「多面的に評価」って何？で触れたように、13年秋、大学入試改革の一環として、政府の教育再生実行会議は、「高校在学中に複数回受けられる「基礎」「発展」の２段階の達成度テストを新たに導入し、「発展」を現行の大学入試センター試験に替えて実施する」こと、「面接や小論文、ボランティア活動などを多面的に評価し入学者を選抜する」ことを提言しました（2段階の新試験提言＝大学入試、総合評価へ転換を―再生会議より）。
数日前、YOMIURI ONLINEに掲載された「発展」達成度テスト、複数回受験が可能…原案という記事によると、「達成度テスト・発展レベル（仮称）」についての文部科学省の原案では、「試験問題は、知識より思考力や判断力などを測る内容を増やすとしている」とか。
その原案を基に、文部科学相の諮問機関、中央教育審議会で議論し、3月末までに一定の方向性を出すらしいです。
教育再生実行会議の提言に沿って、粛々と進んでいるわけですな。

そうした「知識より思考力や判断力などを測る」テストや「面接や小論文、ボランティア活動などを多面的に評価」する試験と、知識を中心に1点刻みで評価していく、ある意味とてもシンプルな、現行の大学入試センター試験とを比べて、格差社会の上のほうにいる人に有利なのはどちらでしょうか？
それは、もちろん前者の、多面的に評価する試験ですよね。
とは言っても、前者のほうが「試験官の裁量の余地が大きい」とか「不正入試が行われやすい」といった話をしているのではありませんよ。
面接（しゃべりの面白さや一発芸を披露する場ではなく、アカデミックな対話をする場となるはず）や小論文には、知識量や暗記力だけではなく、幅広い読書量や豊かな知的会話の量に裏打ちされた、たしかな教養や思考力が必要です。
そして、教養ある人間を作るには、ワインが熟成する以上の時間、例えば数世代という時間がかかるのです（誰かが言っていた言葉のような気もしますが、誰だったか、思い出せません）。
そういう意味合いで、多面的評価のほうが格差社会の上のほうにいる人に有利だ、と言っています。
そしてもちろん、大学入試がそのように変わったならば、高校入試、中学入試、小学校入試、幼稚園入試も同じ方向に変わらざるをえないでしょう。
つまり、日本の教育制度全体が、格差社会の上のほうにいる人に有利なように作り変えられようとしているのです。

「イヤな国になりつつあるなあ」と感じる人も多いと思います。

ただ、今、ありったけのリソースをつぎ込んで本物のエリートを育成しないと、この先、日本が廃墟のようになりかねないわけで、それを考えると、格差社会の上のほうにいる人（と、下から彗星のように現れる天才）の中から、手間ひまかけてエリート候補生を絞り込んでいくしかないんですよね。
今、たまたま格差社会の上のほうにいる人は、その事実を承けて、自分が何をするべきか、真剣に考えるべきだと思います。

できることはいろいろある、と思います。
格差社会の上のほうにいる人に有利なように作り変えられつつある、その動きを止めるべく運動するのもいいでしょう。
下のほうの若者に学習支援をする、あるいは、経済的な援助をすることだってできるはずです。
何かをすること、それはこれからますます有利な立場に立つことになりそうな者の当然の義務であると考えます。

私も、自分が何をするべきか、考えました。
考えはじめたら、やらなくてはいけないことが次々に思い浮かんで焦ってしまいましたが、まずは、今やっていることをきちんとやろう、その1つとして例えば、このサイトで自分のノウハウを出し切って、「本物のエリート」を育てる手伝いを、ささやかながらもやってみよう、と改めて決意しました。

当サイトでは、生後106日以降のママ日記など一部のエントリは公開せず、有料メルマガによる最大100人の部分公開とさせていただいています。
具体的には、月額1000円をお支払いいただいた方に、メールでパスワードをお知らせしていますので、有料エントリ、と言ったほうが正確かもしれません。
そういう形式を選んだ理由は本当にママ日記メルマガをはじめますに書きました。
とは言え、月に1000円、1年分だと12000円という、かなりの金額をいただくわけですから、その金額に見合うだけの価値を提供しなければ、と悪戦苦闘しながら書いてきました。
そして、1年4か月経ってようやく、有料エントリと無料エントリの切り分け、言い換えると、有料メルマガの価値、について言語化できるような気がしたので、書いてみたいと思います。

有料メルマガの価値、その1つは、具体的であるということ。
ケース・スタディ、と言ってもいいのかもしれません。
つまり、有料エントリでは、みーちゃんや私の顔がはっきりわかる画像もアップし、固有名詞満載。
つまり、プライバシー全開なわけです。
なので、ご自分の子育てと比べながら、いわばベンチマークのように読んでいただくこともできます。

さらに、オススメしたいのは、ご自分の子育てに応用していただくこと。
もちろん、無料の公開エントリを読んで応用していただくことも可能ですが、公開エントリは抽象的になりがち。
「言っていることがよくわからない」
「言っていることはわかるけど、実際にどうやったらいいかわからない」
「実際にやってみたけど、ここがうまくいかない、どうしたらいいんだろう？」
という方もいらっしゃることと思います。
公開エントリでも、ニュース記事やブログエントリを引き合いに出して、できるだけ具体的にイメージを持っていただけるように書いていますが、いわば結論だけを述べているわけで、やはり、私の「あーだこーだ」の迷いや試行錯誤も含めて、すべての過程を詳細に記録している有料エントリのようにはいきません。

その点、有料エントリでは、私の考えていることをかなりプライベートな事柄にまで踏み込んで書いていますし、実際にどのようにみーちゃんに接しているかも、重要だと思うところはほとんど実況中継のように書いていますので、そのまま真似したり、状況に応じてアレンジしたりできるはず。
要は、具体的だからこそ、ご自分の子育てと似ているところ、違うところがはっきりして、その分、かえって応用可能性が高まるんじゃないかと気付いたわけです。

もう1つの価値は、本当のオススメがわかるということ。
子育てでは、本や玩具その他、物やサービスを買う機会が多いです。
そして、たくさんの似たような商品・サービスの中からどれを選ぶかで、ある程度は子育てのありかたが決まってきます。
ですから、極力、私が選んだもの、私が良いと思うものを、公開エントリで理由付きでご紹介するように努めています。

ですが、販売数や定員が少ないものは、なかなか公開エントリでは紹介できません。
だって万が一、紹介したことで在庫切れが発生したり満員御礼が続いたりしたら、お店やサービス提供者さんに迷惑をかけてしまうかもしれませんからね。
特に、ありがたいことに、だんだんと訪問してくださる方の数が増えているので、それにつれて慎重になってきているのです。
でも、そういうレアなものに限って、「本当はこっちのほうを強くオススメしたいんだけどなあ」というものだったりするわけです。
そういうものが、有料エントリを読むとわかります。

また、お稽古事推奨の当サイトですが、みーちゃんがやっているお稽古事、通っている教室を公開エントリでは明らかにしていません。
何をやっているかくらいはなんとなく読み取れるかもしれませんけど、どういう目的でどういう教室に通うかによって、同じお稽古事をやっていてもまったく違う結果を生んだりもするわけで……。
でも、有料エントリでは、どういう目的でどういう教室に通うか、教室でどういうことをしているか、それについて私がどう捉えているか、まで書いています。
もっと言うと、公開エントリでは決して書けない、なぜこの教室を選ばないか、という点まで言及していますので、きっと教室選びのポイントをつかんでいただけると思います。

以上2つの「有料メルマガの価値」をお届けするべく頑張りますので、有料メルマガ読者のみなさま、引き続きよろしくお願いいたします。