この日は病院での妊婦健診でした。
順調に行けば、最後の病院での健診になるはず。
この日ついに10か月に入りましたから。
まず、超音波検査です。
いただいた写真は、前回(みーちゃんたーちゃん、宇宙人から人間へ(29週0日)を見てください)同様、顔のアップでした。
前回同様、人間の顔でした。
だが、しかし。
前回は赤ちゃんの顔っぽかったんです。
心なしか、笑っているような……。
それが今回は、古代ギリシャの老哲学者風。
ジジくさいんです、なんとなく。
または、イースター島のモアイ像。
自分のお腹の中で岩がゴロゴロしているようで、なんとなく落ち着かない気分になりました。
超音波検査の後、診察です。
この日は女性ドクターでした。
この方に診察をしてもらうのは初めてです。
大きい病院だと、診察するドクターが変わるのはよくあることなんでしょうかね?
まあ、かあさまは助産院で産むつもりだし、万一助産院で産めなくて病院に運ばれたとき、どのドクターが勤務中かはわからないし、そもそも意識がモーローとした状態で運ばれたら、ドクターが誰かなんて考える余裕はないです。
だから、事前にいろいろなドクターに診てもらっておくのはいいことだと思うんですけど。
さて、このドクター、ドライというか、冷静というか、面白いというか。
だって、かあさまが、
「足のむくみがひどいんですけど、どうしたらいいんでしょう?」
と尋ねたら、
「寝るとき、足を高くして寝ること。あとは産んじゃうことね」
ですって。
あ、まあ、そうですよね。
たしかに、産めばすべて解決します。
ただ、かあさまとしては、産む前に足のむくみをナントカしたいんですけど……まあ、いいか。
驚いたのは、診察が終わったとき。
「お互い、このまま会わずに済むといいわね」
しぇー!!
たしかに、そうです。
その通りです。
かあさまは助産院で産みたい。
この日は最後の病院での健診。
次、ここ(病院)に来るとしたら、陣痛が来て助産院に行ったけど問題があって病院で産むことになったときか、予定日を大幅に過ぎて助産院では産めなくなったときか。
ということは、かあさまとしては、ここにはもう来たくないわけです。
ドクターとしても、患者が多くて忙しそう。
診察を待つ時間の長さからしても、そう感じます。
大きな病院だから、難しいお産も多いでしょうし。
きっと、1件でもお産が少ないほうが助かるはず。
だから、
「お互い、このまま会わずに済むといいわね」
となったのでしょう。
でも、これって、映画やマンガで、宿敵となった親友同士が別れ際に交わすセリフではないの?
先生、キメ過ぎですよ!